Full of Beautiful Mistakes

スケート・映画etc

弱くても脆くてもいいじゃない だって人間だもの(るつを)

 

「これも羽生結弦です」と様々なインタビューで彼は語った。情けない、申し訳ない、弱くても脆くても…。後ろ向きの言葉が多く並び、弱い自分を出すようになったのはオリンピックが終わり、肩の荷が下りた今生まれた新たな一面かも知れない。

 

朝の公式練習で転倒した際右足を痛めたようだ、と聞いた時は本当に肝を冷やした。去年のNHK杯より重いものではなさそうだったが嫌でも思い出してしまう。本人的にはロシアでこのプログラム(FS)を滑ることをものすごく楽しみにしていただろうし出場してほしいと思う一方でやはり「絶対に無理をして欲しくない」という思いが1番だった。

怪我を押しての出場となったFSはまさしく「渾身の演技」。演技構成をぶっつけ本番で変更する、という驚くべき能力も披露した。スピンはオールLv4、ステップにはいつも以上に感情が込められていたように感じた。ロシアという地への思い入れ、憧れへの想いがそうさせたのかも知れない。彼の望む演技はできなかったかも知れないがそれでも私たちの心に響くものが確かにあった。

 

 

インタビューやプレカンで羽生選手の言葉は珍しく弱音が多かったように感じた。それを聞いた私の思いをただただ綴っていきたい。

たしかに彼には表彰台の1番高いところで1番輝くメダルをかける事が似合うのは間違いないが、私たちは「勝ち続けている羽生結弦」だけを応援しているのではない。負けていたって失敗したってどんな時だって羽生結弦という1人の人間の生き様を応援してるのだから、上手くいったときは泣いて喜ぶし上手くいかなかったときは励ましの言葉やその心に寄り添いたいと思う。「圧倒的に強くて向上心の高い王者羽生結弦」も「弱くて脆い羽生結弦」もどちらも愛おしく少しでも力になりたい、応援したい。ファンというものはそう思わずにはいられないのだ。いつだって強くて完璧な人間など存在せず、山があり谷があるのが人生だ。(山や谷がありすぎるような気もするが)

そしてプレカンで零した「何か悪いことをしたかな」というその言葉はあまりにも悲しい響きだった。ただスケートを愛し続け、23年間の人生のほぼ全てを捧げた青年にこんな事を言わせてはいけない。辛く苦しい時期を超え目標であったオリンピックの金メダルを2つ手に入れ、ようやく「自分のやりたいことができる時」が訪れたにも関わらずなぜこのような試練が待ち受けているのか。できる事ならば、その怪我も痛みも全て自分が代わりたい。夢の続きを歩んで欲しい。しかしそれが出来ないのが現実だ。ただ回復する事を祈り、待ち続けることしかできないがどんな時でもその背中を押せるような声援を送りたい。

 

 

これからの人生のためにも、足が完治し伸び伸びとオタクしながら氷上に戻ってきてくれる日が早く訪れて欲しいと願うばかりだ。逆境なんてくそくらえ!!これからも夢を追い続けた男の生き様を見届け、いつものように応援したい。

 

結弦!!!がんばーー!!!!